こないだ Per-Bug Pages を書いたら Nagae 氏から反応があり, 我々メモ取り世代だなと思う。いや、べつにどの世代の皆さんも note taking してると思うんですけど、世代ごとに特徴あると思うんだよね。なんとなく。
そういえば以前 Blogging Platform 遍歴四半世紀 を書いたと思い出し、これのメモ版も書いてみる。自分はさほど熱心な note taker ではないので参考にはならない。でも他人がこの手の話題で時間を無駄にしているの見る楽しさってあるじゃない?こないだ NYT の Hard Fork podcast でも、ホストが「俺は生産性ツールで時間を無駄にしすぎているので、今年はツールを乗り換えず Capacities でがんばってみようと思う」と一年の抱負を述べており苦笑いしてしまった。
というわけで 15-25 年前は Emacs で動く howm というのを使っていました。Emacs ならなぜ org-mdoe じゃないんだと思うかもしれないけれど howm の方が古いんだよ…まあ org-mode のことは知りませんでしたね当時。たぶん。howm も当時同僚(先輩)だった karino2 に教わったんだと思う。
黒歴史アーカイブを確認したところ 2003 年から 2013 年くらいまで howm を使っている。長い。
HOWM は、自分の不確かな記憶が確かなら ChangeLog メモ という Emacs の ChangeLog mode でメモをとるライフハックから派生したと理解している。そういえば自分も HOWM の前に一時期 ChangeLog メモしていた気がする。だた早々と howm に乗り換えた。
黒歴史アーカイブでは Emacs 内でメモを取る試みとして Muse を 2008-2010 あたりにつかっていた形跡もあった。たぶん HOWM ちょっとダサい、飽きた、ゴミに汚染されがち、みたいな気分があったのだろう。
なんらかのきっかけで howm をやめ Evernote に以降した。さすがに Emacs はナシかな・・・という思いがあったのかもしれない。
HOWM の頃のメモはほとんどが時系列の作業メモ、あとはブログの草稿くらいだったが Evernote ではもっと色々書いていた。(逆に作業メモには HOWM も併用していたかもしれない。)
Evernote はネイティブアプリの出来が良かった。しかしあるとき Macbook を破損し Linux laptop に宗旨変えした結果アプリがなくなり、Web 版はイマイチなため段々と使わなくなった。ちょうどこの頃 Evernote は Web アプリを刷新し、シュッとした見た目と引き換えにめちゃ使いにくくなったのだった。
仕事のメモは 2015 くらいから Google Docs で取るようになった: Work Log on Google Docs
オープンソースな Chrome のしごとからプロプリエタリな Android アプリの仕事に鞍替えした結果として社内の資料やコードを参照するようになり、サードパーティのサービスにデータを預けられなくなったのが一番の動機だった。
全く好きではないが、選択肢がなかった。ファイルを開いたり作ったりは激烈に遅いが、編集はわりかし軽快。あと決してコンフリクトしないのは強み。
ファイルをわける、単一の巨大な docs にダラダラ書いていく方式は冒頭の ChangeLog memo 影響された、のかもしれない。
Evernote から足を洗ったのち、しばらく私用のメモ行き先がなかった。一方でブログは WordPress(.com) でそこそこ書いていた。ブログがメモの役割を果たしていた面はある。
ブログに公開した記事だけでなく、 公開ブログののドラフトを使ったり非公開のブログをたてたりしてメモ・日記のかわりにしていた。
WordPress はダッシュボードは遅いけれどブログだけあって閲覧のしやすさは突出しており、気に入っていた。しかしあるとき導入された Gutenbergというエディタが壊滅的に使いにくく、脱落した。
(ブログは一時的に Hugo に移動したのち、多少編集がダルくてもホストされてる方がラクだなと WP.com に戻ったが、去年のオープンソース騒動のきな臭さに嫌気がさし再び Hugo に戻った。)
Notion (2022 - 2024)
WordPress からの脱落にあわせ、ブログは Hugo+VS Code, 私用のノートは Notion に避難した。Notion は WordPress のような閲覧のしやすさはなかったが、新しいページを作るのはだいぶ速く、それはよかった。ウェブ中心のデザインは、ブログでメモをとっていた Linux ユーザの自分にとっては馴染みがよかった。
ただ機能が多すぎ、やりたいことを実現するのにどの機能を使えばいいのかなどの戸惑いはなくならなかった。適応できたとはいえない。
登場当初から気になってはいたが、仕事のラップトップが Linux どころか Chromebook であるという事実が邪魔していた。
あるとき調べると Chromebook 上の Linux VM (Crostini) で使えること、そして Crostini の社内データアクセスが改善されていることがわかった。そこで重い腰をあげ乗り換えてみた。
今のところ気に入って使っている。Notion や Google Docs とちがい、Obsidian のことは好きだと言っていい。コアの機能はシンプルだし、速いし、使っていて満足感がある。Obsidian を使ったあと、Notion のもっさりした感じは微妙にストレスだったと気づいた。Linux 版のアプリがあるのも素晴らしい。
なお Crostini 上では日本語が入力できない (Ubuntu では問題なし)。仕事は別に日本語なくてもいいんだけど私用はブログも書けないし困るので Crostini のかわりに ARC (Android Runtime for ChromeOS) で Android アプリを併用している。ぶっちゃけ Crostini 版より安定して動く気がする。ただし少し機能が削られている。
DayOne (2015, 2024 -)
十年前 Evernote を使っていた頃、同時に DayOne も使っていた。メモというより日記アプリ。これも Linux への移行にともない使わなくなっていたが、WordPress からの脱落にあわせまた使い始めた。Automattic 製品である WordPress から逃げ出して別の Automattic 製品を使っているのは皮肉。
作業ログや保存しておきたい記録を書くのは Notion/Obsidian を使い、DayOne は心の声を吐き出す場所になっている。
次点
試しはしたものの長続きしなかったものたち:
- (Puki)wiki: 働き始めての数年は Wiki の全盛期…は過ぎていたかもしれないけれど、まだまだ人気があった。入社した会社に Wiki がないときは、なんらかのサーバに Pukiwiki をインストールして使うムーブを二回ぐらいやった気がする。仕事メモにはよかった。その後 Redmine や Trac などの BTS に Wiki が付属するようになり、それらが用意されている会社では Wiki に仕事メモを書いていた。
- 自作 Wiki 一時期自作の Wiki でメモをとろうとしていたことがあった。しかしウェブプログラミング力が皆無だったため出来が悪く、半年くらいで捨てた。
- Confluence Cloud - 数年前、人間には Wiki がいるんだよ!と使ってみた。あまりに遅すぎて数ヶ月で挫折。Free tier だから不当に遅かった可能性はある。
- Foam, VSCode Journal - Emacs でメモをとるノリで VS Code を使えないかと試したが、しっくりこなかった。VS Code はそういうものじゃないんだろうな。